母の日のカードとの反応の違い
母の日に続き、今月は父の日に贈るカードを描いてもらおうと思っていました。
「今日は父の日に贈るカードを描いてもらいます」
そう伝えた瞬間、教室中に
「ええーっ!?」
「やだー!」
という子どもたちの声が響き渡りました。
母の日のカードの時にはなかった反応でした。
中には、
「描かなきゃいけないの!?」
という声まで。
お父さんたち、大ピンチです。
理由を聞いてみると、
「パパは私の絵を見ると『何この下手くそなの』って言うから嫌だ」
「もらっても嬉しそうじゃないから、あげたくない」
「せっかくあげたのに大事にしてくれない。すぐ捨てるから、お母さんにあげる」
などなど、子どもたちなりのもっともな理由が次々と返ってきました。
お父さんの言動に掛かっている
ずっとあーとの送迎をしてくださり、日々子育てを頑張っていらっしゃるお父さまたち。
思い当たることはありませんか。
もちろん悪気はないのでしょう。
けれど、こうした言葉や態度は、とてももったいないことだと思います。
子どもにとっても、お父さん自身にとっても、あまり良い結果にはつながりません。
子どもの描いた作品に、冗談でも「下手くそ」なんて言ってはいけません。
ずっとあーとでは、これは禁止用語です。
なぜなら、冗談として受け取られることはほとんどなく、子どもを傷つけてしまう言葉だからです。
ずっとあーとに通う子どもたちは、作品づくりを通して自分自身と向き合っています。
自分は何が好きなのか。
何を描きたいのか。
どんな表現が自分らしいのか。
そんなことを考えながら、一生懸命描いています。
たとえ大人には意味が分からない作品に見えても、子供は時間をかけ、頭と心を使って表現しているのです。
だからこそ、最も認めてほしい親から否定的な言葉を向けられることは、とても悲しいことです。
せっかく絵画教室で積み重ねている経験も、その効果が半減してしまいます。
自己肯定感や根拠のない自信は、教室だけで育つものではありません。
ご家庭の協力があってこそ育まれていくものだと感じています。
いいところを言葉に
ずっとあーとでは、「いいところに焦点を当てること」を大切にしています。
保護者の方から、
「たくさん褒めていただいて、ありがとうございます」
と言っていただくことがあります。
その言葉をいただけるのは、子ども自身にも良い変化が起きている証拠です。
そして私にとっても、指導が実を結び始めていることを感じられる嬉しい瞬間です。
自分で自分の良いところを見つけるのは、意外と難しいものです。
だからこそ周りの大人が見つけて伝えてあげる。
その積み重ねが子どもの自信となり、将来その子を支えてくれる力になると私は信じています。
ぜひご家庭でも、お子さんの作品に興味を持ってみてください。
「この色がきれいだね」
「よく分かんないけど、どうやって描いたの?」
そんな一言で十分です。
良いところを見つけて、たくさん言葉にしてあげていただけたら嬉しく思います。
ちなみに、今年の父の日の作品は「抽象画」です。
初めての抽象画に戸惑う子もいましたが、最後にはみんな夢中になって楽しそうに描いていました。
抽象画ですから、何の絵か分からなくてもいいのです。
むしろ、どう見るかが面白いところ。ぐるぐる回して見てみて下さい。
お父さんには何が見えるでしょうか。
ぜひ、
「どんな気持ちで描いたの?」
「お父さんはここが好きだな」
そんな会話を楽しんでみてください。
親子といえども積み重ね
制作中、ある子がこんなことを聞いてきました。
「ねぇ、これ(父の日のプレゼント)って、大人になってもあげなきゃいけないの?」
私は、
「お父さんに『ありがとう』を伝えたいと思ったら、あげればいいんじゃない?」
と答えました。
すると、その子は少し考えて、
「じゃあ、今だけだね」
と一言。
思わず笑ってしまいましたが、大人になっても贈りたくなるかどうかは、今の親子関係の積み重ねにかかっているのかもしれません。
父の日のカード作りをきっかけに、そんなことを考えた一日でした。








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