レッスン始まりました。
始めたばかりの教室なので、ほぼプライベート状態になっておりますが、受講される方にとってはお得かもしれません。まだまだ募集しておりますので、ご興味のある方は、ぜひ体験レッスンをご検討下さい。まずは、楽しいデッサンの時間です。
デッサンとは
デッサンとは、調べるとフランス語で「線をひく」という意味で、日本語では「素描」だそうです。なので、アメリカで学んだ私にとっては馴染みのない言葉ですが、英語だと”Drawing” (ドローイング) に当たります。大学だと3D(立体)専攻、2D(平面)専攻関係なく、Drawing class は、全てのアートに関わる生徒が真っ先に取らなければいけない基本の授業なので、教室でも絵を習う場合、初心者の方には、特にやっていただきたいことになるわけです。
何をするかというと、対象物をよく観察して、その通りに鉛筆や木炭 (chacoal) で描く。学校だと初めは形が取りやすい石膏でできた球体や円柱や立方体だったりするので、退屈に思えるかもしれませんが、ものの形の成り立ちを目と手と頭を使って理解する作業なので、やはり大切だと思います。
対象は、静物、人物、何でもありで、光源や影を意識しながら、明暗をつけてモノトーンで描くことの多い絵です。形状や質感や明暗を鉛筆だけで表現するのは、いつになっても楽しい作業ですし、ここでしっかり身につけておくとデフォルメする時にも役立ちます。リアルさを学習するところなので、確かに正解不正解が出てしまうところですが、だからと言って「これが正しい線」と言って絵に直しを入れたりは個人的にしたくないと思っています。それぞれの線にそれぞれの個性があっていいと思っています。絵は自由ですから。
1つのものをじっくり観察して描くデッサンは、自然と集中力が高まりますし、物事を客観的に見る練習にもなるので、忙しい毎日を送っている方にお勧めかと思います。
因みに、子供は客観的な視点というものがまだ未発達で、自我で絵を描いている為、デッサンの授業は意味をなさないというか、彼らにとっては邪魔するものでしかないので必要ありません。
りんごのデッサン
我が教室でも生徒さんが、デッサンからきちんとやりたいということで、りんごを描いていただきました。体験の時から思っていましたが、この生徒さん、とても上手いのです。(今回写真を撮らせてもらうのを忘れてしまいましたが…)これから、構図の取り方や対象物もいろいろ変えて、幅広く楽しんでいただきたいと思っています。
りんごは、描きやすいと同時に時代を超えて、多くの芸術家達に愛されてきたモチーフの代表格です。りんごを描いたことがない画家はいないと言ってもいいくらい、大人気なモチーフです。
りんごの絵と言えば、セザンヌ
特に、りんごの絵をたくさん描いて有名なのが、フランスの画家ポール・セザンヌです。
ネットで調べると、りんごを描くのは、小説家の友人から貰ったからで、りんごを描くことは彼にとって友情の証しだという説がすぐ出てきますが、ちょっと眉唾です。私が大学の美術史で習ったのは、セザンヌは描くスピードが物凄く遅い画家として有名で、果物の中でもりんごは腐りにくいという理由から描いてたというものです。
確かに、物持ちがいいりんごですが、それでもセザンヌは遅いので、彼が描き終わる前にりんごも腐ってしまうので、ワックスを塗って更に腐るスピードを遅らせていたということですから、どれだけ遅かったかって話です。人のモデルとしては、妻以外の人がモデルを務めるのは難しかったと記録に残っているそうです。奥さん、さぞかし忍耐強い方だったんでしょうね。
因みに、その逆で、描くスピードが早いので有名なのは、ゴッホやロートレックが有名のようです。
今回は、鉛筆で描いた後、色鉛筆で彩色もしてみました。実を言うと大学の時、授業でやった以来でしたが、鉛筆で描いた後に色鉛筆を塗ると濃淡がくっきり見えていいのですが、計算して描かないと色鉛筆は、薄くしたくても戻れないので、気をつけなければいけなかったことに、後から気づいたり…
まあ、こういうことも含めて学べるのが、デッサンということで、失敗を恐れず、どんどん描いていただきたいと思います。
まとめ
デッサンは、フランス語で「絵を描く」こと。日本語だと「素描」。英語だと「ドローイング」。つまり、鉛筆など主にモノトーンで、明暗の調子をつけて描く絵のこと。
対象物をよく観察して、客観的に描くことが求められる。絵を描くことの基本になる。但し、リアルさを求められる為、正解不正解があり、客観性が未発達の子供には向いていない。
デッサンのモチーフは、何でも有り得る。りんごは、有名画家達の大人気モチーフ。特に有名なのは、フランスの画家、ポール・セザンヌ。描くのが超遅かったセザンヌには、物持ちのいいりんごはうってつけのモチーフだった。
鉛筆で描いた後、色鉛筆で彩色する際は、鉛筆で描く段階から計画を立てて描こう。色鉛筆は、色を薄くさせにくいから(戻りにくい。消しゴムは不能)。
デッサンは、楽しい練習。身近なものをどんどん描いてみよう。
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